【2026年9月版】外食の株主優待 総合利回りランキング20|配当+優待券額面で本当にお得な飲食株はどれか

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株主優待
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クレジットカードは20年以上・累計約30枚を実際に発行して使い比べ、投資歴は20年。日商簿記3級。空港ラウンジや割引きっぷといった旅の固定費から、日々の支払い、株主優待まで、公式の一次情報で確かめたことだけを書いています。

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株主優待の利回りは、株価が動けば毎日変わります。とくに株価が数十円〜数百円の銘柄では、株価が1割動くだけで利回りが1ポイント以上変わることもあります。この記事の数字は、すべて2026年9月11日の終値で計算しています。実際に買う前には、必ずそのときの株価で計算し直してください。

対象は、外食企業の株主優待のうち「その会社の飲食店で使えて、額面が円で決まっているお食事券」がもらえる銘柄です。年間の優待券額面+年間の配当金を最低投資金額で割った「総合利回り」で20社を並べました。優待の中身は各社のIRページ・適時開示PDFという一次情報で1社ずつ裏取りしています。順位は長期保有の優遇を使い切った場合の数字です(最低株数のまま到達できる範囲まで)。通常条件の数字も表に併記しました。

先に結論を5つ書きます。
1位はKOZOホールディングス(9973・小僧寿し)で総合利回り25.00%。ただし株価20円・優待は年500円相当という、少額ゆえの数字です
上位20社のうち7社(KOZO・関門海・NATTY SWANKY・一家HD・テンアライド・ペッパーフード・G-FACTORY)は配当がありません。総合利回りが高い銘柄ほど「配当ゼロ・優待だけ」になりやすい構造があります
ペッパーフードサービスは500株、ゼネラル・オイスターは1,000株からでないと優待がもらえません。100株では0円です
順位は長期保有の優遇を使い切った数字です。最低株数のまま額面が増えるのは力の源HD(4.32%→7.02%)と伸和HD(5.34%→6.23%)の2社だけで、力の源HDは通常条件なら16位、長期保有ありなら6位になります
マクドナルド・松屋・サンマルクは「額面が円で決まっていない」ので本編には入れず、番外編にまとめました

はじめにお断りしておきます。この記事は公開されている数字を整理したもので、特定の銘柄の売買をすすめるものではありません。筆者は投資助言の資格を持っていません。株価も配当予想も優待制度も日々変わります。最終的な判断はご自身でお願いします。

  1. この記事の計算ルール
  2. 外食株主優待 総合利回りランキング20(長期保有あり・2026年9月11日時点)
  3. 【1位〜5位】利回りは高いが、条件のクセも強い5社
    1. 1位:KOZOホールディングス(9973)総合利回り25.00%
    2. 2位:関門海(3372)総合利回り18.18%
    3. 3位:NATTY SWANKYホールディングス(7674)総合利回り7.73%
    4. 4位:大庄(9979)総合利回り7.12%
    5. 5位:一家ホールディングス(7127)総合利回り7.08%
  4. 【6位〜10位】投資額と優待額のバランスで選ぶゾーン
    1. 6位:力の源ホールディングス(3561)総合利回り7.02%(通常条件なら4.32%)
    2. 7位:テンアライド(8207)総合利回り6.64%
    3. 8位:伸和ホールディングス(7118)総合利回り6.23%(通常条件なら5.34%)
    4. 9位:ペッパーフードサービス(3053)総合利回り5.97%
    5. 10位:うかい(7621)総合利回り5.71%
  5. 【11位〜15位】使いやすさで選ぶならこのあたり
    1. 11位:フジオフードグループ本社(2752)総合利回り5.49%
    2. 12位:チムニー(3178)総合利回り5.44%
    3. 13位:G-FACTORY(3474)総合利回り5.00%
    4. 14位:光フードサービス(138A)総合利回り4.79%
    5. 15位:クリエイト・レストランツ・ホールディングス(3387)総合利回り4.60%
  6. 【16位〜20位】条件をよく見てから買いたい5社
    1. 16位:ゼネラル・オイスター(3224)総合利回り4.33%
    2. 17位:ライドオンエクスプレスホールディングス(6082)総合利回り4.06%
    3. 18位:ジェイグループホールディングス(3063)総合利回り3.93%
    4. 19位:きちりホールディングス(3082)総合利回り3.83%
    5. 20位:SAKIGAKE ホールディングス(5891)総合利回り3.75%
  7. 利回りでは分からない「使い切れるかどうか」比較
  8. 通常条件だと、順位はこう変わる
  9. 【番外編】優待の額面が「円」で決まっていない銘柄
    1. マクドナルド(2702)は「1年以上保有」が必須
    2. 松屋フーズHD(9887)も「1年以上保有」が必須
    3. サンマルクHD(3395)は「20%割引カード」
    4. ガーデン(274A)は、どちらの選択肢も条件に当てはまらない
  10. 上位20社に入らなかった、名前の知られた外食銘柄
  11. 優待は突然なくなる:2024〜2026年の廃止・改悪の実例
    1. 廃止理由は大きく3パターン
    2. 改悪だけでなく「拡充」も起きている
  12. 買う時期の話:権利付最終日と、20社の権利確定月
    1. 権利確定日ではなく「権利付最終日」に持っている必要がある
    2. 20社の権利確定月カレンダー
  13. 今回の対象から外した銘柄と、その理由
  14. よくある質問
  15. まとめ
  16. 出典
  17. あわせて読みたい

この記事の計算ルール

数字の出どころをはっきりさせておきます。

項目 この記事での扱い
総合利回り (年間の優待券額面+年間の配当金)÷ 最低投資金額 × 100
基準日 2026年9月11日の株価・会社予想1株配当
株数 優待がもらえる最低の株数。100株が基本ですが、ペッパーフードサービスは500株、ゼネラル・オイスターは1,000株からなので、その株数で計算
優待の金額 額面(券に書かれた金額)ベース。「〇〇円相当」と会社が明記しているものはその金額を採用。選択制の場合は、どの選択肢も同じ額面であることを確認したうえでその金額を採用
長期保有 最低株数のまま到達できる長期優遇を使い切った額面で計算し、順位もその数字で並べました。株数の上積みが必要な優遇は使いません(テンアライドの1,500株以上、クリエイト・レストランツHDの800株以上、きちりHDの500株以上)。通常条件の数字も表に併記しています
対象 その会社の飲食店で使えて、かつ額面が円で決まっているお食事券。引換券・割引率タイプや、他社のギフト券に交換する汎用デジタルギフトは番外編へ
裏取り 優待の中身・条件は各社の公式IRページと適時開示PDF。株価と配当予想はみんかぶ

「総合利回り」を額面で計算することの限界
額面3,000円のお食事券は、3,000円の現金と同じ価値ではありません。その店に行かなければ0円ですし、おつりが出ない券なら端数は捨てることになります。この記事では、額面での利回りを出したうえで、「実際に使い切れるか」を別の章で比較しています。利回りだけで選ばないでください。

外食株主優待 総合利回りランキング20(長期保有あり・2026年9月11日時点)

順位 銘柄(コード) 主なブランド 最低投資額 年間優待 年間配当 優待利回り 配当利回り 総合利回り
長期保有あり
通常
1 KOZOホールディングス(9973) 小僧寿し・茶月 2,000円 500円 0円 25.00% 0.00% 25.00% 25.00%
2 関門海(3372) 玄品(とらふぐ) 22,000円 4,000円 0円 18.18% 0.00% 18.18% 18.18%
3 NATTY SWANKY HD(7674) 肉汁餃子のダンダダン 258,800円 20,000円 0円 7.73% 0.00% 7.73% 7.73%
4 大庄(9979) 庄や・日本海庄や 104,000円 6,000円 1,400円 5.77% 1.35% 7.12% 7.12%
5 一家ホールディングス(7127) 屋台屋 博多劇場 70,600円 5,000円 0円 7.08% 0.00% 7.08% 7.08%
6 力の源ホールディングス(3561) 一風堂 148,200円 4,000円
8,000円
2,400円 5.40% 1.62% 7.02% 4.32%
7 テンアライド(8207) 天狗・テング酒場 30,100円 2,000円 0円 6.64% 0.00% 6.64% 6.64%
8 伸和ホールディングス(7118) 炭火居酒屋 炎 446,000円 20,000円
24,000円
3,800円 5.38% 0.85% 6.23% 5.34%
9 ペッパーフードサービス(3053) いきなり!ステーキ 100,500円
※500株
6,000円 0円 5.97% 0.00% 5.97% 5.97%
10 うかい(7621) うかい亭・とうふ屋うかい 341,500円 18,000円
※内 食事券9,000円
1,500円 5.27% 0.44% 5.71% 5.71%
11 フジオフードグループ本社(2752) まいどおおきに食堂 114,800円 6,000円 300円 5.23% 0.26% 5.49% 5.49%
12 チムニー(3178) はなの舞・さかなや道場 119,500円 6,000円 500円 5.02% 0.42% 5.44% 5.44%
13 G-FACTORY(3474) 宇奈とと 60,000円 3,000円 0円 5.00% 0.00% 5.00% 5.00%
14 光フードサービス(138A) 立呑み焼きとん大黒 309,000円 10,000円 4,800円 3.24% 1.55% 4.79% 4.79%
15 クリエイト・レストランツHD(3387) 磯丸水産・かごの屋 76,100円 3,000円 500円 3.94% 0.66% 4.60% 4.60%
16 ゼネラル・オイスター(3224) オイスターバー各店 693,000円
※1,000株
20,000円 10,000円 2.89% 1.44% 4.33% 4.33%
17 ライドオンエクスプレスHD(6082) 銀のさら・釜寅 98,500円 2,500円 1,500円 2.54% 1.52% 4.06% 4.06%
18 ジェイグループHD(3063) 芋蔵・猿Cafe 114,600円 4,000円 500円 3.49% 0.44% 3.93% 3.93%
19 きちりホールディングス(3082) KICHIRI 97,800円 3,000円 750円 3.07% 0.77% 3.83% 3.83%
20 SAKIGAKE ホールディングス(5891) ラーメン魁力屋・三田製麺所 168,100円 4,000円 2,300円 2.38% 1.37% 3.75% 3.75%

出典:優待内容は各社IR公式ページ(各社の項で個別に記載)。株価・会社予想1株配当はみんかぶ「配当+株主優待利回りランキング(食事券)」2026年9月11日の終値時点。利回りは、これらの数値をもとに筆者が計算しています。

この表から見えること
総合利回り5%以上が13社。20社の過半数が5%を超えていて、数字だけを見るなら厚いカテゴリです
最低投資額の幅が極端。1位のKOZOは2,000円、16位のゼネラル・オイスターは693,000円。同じ「利回り」でも、投じる金額がまるで違います
20社すべてで、優待利回りが配当利回りを上回っています。配当がある13社に限っても、配当利回りが2%を超える銘柄は1社もありません(最高は力の源HDの1.62%)。この20社の総合利回りは、ほぼ優待の額面が作っている数字だということです
長期保有で順位が動くのは2社だけ。力の源HD(16位→6位)と伸和HD(11位→8位)で、残る18社は買ってすぐでも1年後でも額面が変わりません。外食は「長く持つほど増える」タイプが少ないカテゴリです

【1位〜5位】利回りは高いが、条件のクセも強い5社

1位:KOZOホールディングス(9973)総合利回り25.00%

最低投資額 2,000円(100株)/年間優待 500円/年間配当 0円
優待利回り 25.00% + 配当利回り 0.00% = 総合利回り 25.00%

回転寿司の「小僧寿し」を運営する持株会社です。株価20円、100株で2,000円あれば株主になれます。優待は年1回・12月末基準で、100株なら500円相当。500円÷2,000円で25%という、他が追いつけない数字になります。

ただし中身は冷静に見る必要があります。優待は「小僧寿しアプリ」経由で提供される500円相当で、紙のお食事券が届くわけではありません。利用期間も区切られており、直近分は2026年4月10日〜2027年2月27日です。保有株数を増やしても1,000株で1,000円相当、10,000株で2,000円相当と、伸び方はゆるやかです。

会社は2019年に一度優待を廃止し、2022年に新設、2023年に基準日を6月末から12月末へ変更、2023年12月に現行制度を制定——と制度が短期間で何度も変わっています。優待目当てで長く持つタイプの銘柄ではない、という点は押さえておいてください。

出典:KOZOホールディングス「株主サービス」株主様ご優待カード ご利用可能店舗一覧

2位:関門海(3372)総合利回り18.18%

最低投資額 22,000円(100株)/年間優待 4,000円/年間配当 0円
優待利回り 18.18% + 配当利回り 0.00% = 総合利回り 18.18%

とらふぐ料理専門店「玄品」を全国展開する会社です。優待は3月末・9月末の年2回、1回につき2,000円(税込)相当の優待券1枚。年間4,000円分です。

ここが最大の注意点です。この優待券は「税込4,000円以上のとらふぐ料理コース1コースにつき1枚」しか使えません。つまり、4,000円以上のコースを頼まないとそもそも使えず、実質は「4,000円のコースが2,000円になる割引券」です。おつりも出ません。さらに12月1日〜翌年1月中旬は利用不可——ふぐが一番食べたくなる年末年始が丸ごと使えません。

それでも22,000円の投資で年4,000円分は破格です。玄品の店舗は国内約64店舗+海外2店舗(シンガポール・中国)。近くに玄品があって、ふぐのコース料理を年2回食べる人にとっては、額面通りの価値があります。逆に、店が近くにない人にとっては数字上の利回りにすぎません。

なお300株で1回2枚、600株で4枚、1,000株で6枚(年間24,000円相当)と、株数を増やすと枚数が増えます。長期保有優遇はありません。

出典:関門海「株主優待のご案内」玄品 店舗一覧

3位:NATTY SWANKYホールディングス(7674)総合利回り7.73%

最低投資額 258,800円(100株)/年間優待 20,000円/年間配当 0円(予想未定)
優待利回り 7.73% + 配当利回り 0.00% = 総合利回り 7.73%

「肉汁餃子のダンダダン」の運営会社です。優待は1月末・7月末の年2回、1回につき1,000円の電子優待チケット10枚(10,000円相当)。年間20,000円相当という、上位20社でもトップクラスの絶対額です。

使い勝手も上位20社の中ではかなり良い部類です。

  • 有効期限が約15か月と長い(1月末基準分は翌年4月末、7月末基準分は翌年10月末)
  • 現金との併用ができるので、1,000円券を持て余しにくい
  • テイクアウトでも使える(デリバリーは対象外)

一方で弱点もあります。電子チケット(QRコード)なのでスマートフォンが必須、おつりは出ません。そして株数を増やしても優待額は一律——200株でも1,000株でも年20,000円相当のままです。100株だけ持つのが最も効率的、という珍しいタイプです。

店舗は「肉汁餃子のダンダダン」で、公式リリース(2026年8月20日)時点で直営97店舗。首都圏中心の展開なので、地方在住だと使いづらい可能性があります。

出典:NATTY SWANKY HD「株主優待について」ダンダダン 店舗検索

4位:大庄(9979)総合利回り7.12%

最低投資額 104,000円(100株)/年間優待 6,000円/年間配当 1,400円
優待利回り 5.77% + 配当利回り 1.35% = 総合利回り 7.12%

「庄や」「日本海庄や」「大庄水産」などを展開する居酒屋大手です。上位5社で唯一、配当が出ています(1株14円・年間1,400円)。優待は2月末・8月末の年2回、1回につき500円券6枚(3,000円分)で年間6,000円。

この会社は2021年1月に優待制度を改善しています。それまでは「産地直送の特産品」との選択制でしたが、飲食券に一本化する代わりに枚数を5枚→6枚に増やし、有効期限を6か月→12か月に延ばしました。有効期限が1年あるのは、上位20社のなかでは恵まれた条件です。

店舗はグループ合計304店舗(2026年2月末時点)。庄や58店舗、満天酒場28店舗、大庄水産19店舗などです。500円券なのでおつりは出ず、端数の取りこぼしは発生します

株数別は100〜499株で6枚、500株で12枚、1,000株以上で24枚。200株・300株は100株と同じなので、増やすなら500株からです。

出典:大庄「株主優待情報」株主優待制度の変更について(2021年1月14日)

5位:一家ホールディングス(7127)総合利回り7.08%

最低投資額 70,600円(100株)/年間優待 5,000円/年間配当 0円
優待利回り 7.08% + 配当利回り 0.00% = 総合利回り 7.08%

「屋台屋 博多劇場」「こだわりもん一家」など6ブランドを展開しています。優待は3月末・9月末の年2回、1回2,500円分で年間5,000円。7万円ちょっとの投資で年5,000円分は、上位のなかでは投資額と優待額のバランスが最も現実的です。

電子チケットが1円単位で使えるのが地味に強力です。紙の券だと「500円券なので端数は切り捨て」になりがちですが、一家HDの電子チケットは1円単位で消費できるので、実質的におつりの取りこぼしがありません。有効期限も約1年強(3月末基準分は翌年6月末、9月末基準分は翌年11月末)と余裕があります。

注意点は12月は食事優待券が使えないこと(忘年会シーズンは対象外)。また複数チケットの合算利用ができず、デリバリーなどの事前決済にも使えません。5,000円分で「明太もつ鍋セット」と交換することもできます。

株数別では200株で1回5,000円、400株以上で1回10,000円。300株は200株と同じ扱いなので、増やすなら200株か400株が区切りです。

出典:一家ホールディングス「株主優待制度」

【6位〜10位】投資額と優待額のバランスで選ぶゾーン

6位:力の源ホールディングス(3561)総合利回り7.02%(通常条件なら4.32%)

最低投資額 148,200円(100株)/年間優待 4,000円 → 8,000円(1年以上)/年間配当 2,400円
優待利回り 5.40% + 配当利回り 1.62% = 総合利回り 7.02%
長期保有の条件を満たさない場合は 4.32%

ラーメン「一風堂」の運営会社です。上位20社で最も長期保有優遇の効果が大きい銘柄で、1年以上保有すると優待が倍(年4,000円→8,000円)になり、総合利回りは4.32%から7.02%へ。この記事は到達できる上限で並べているので、1年以上の8,000円分で計算し、6位に置いています。買ってすぐなら4,000円分で、通常条件の順位は16位相当です。

保有株数 1年未満(年間) 1年以上(年間)
100〜500株未満 4,000円 8,000円
500〜1,000株未満 16,000円 20,000円
1,000〜3,000株未満 20,000円 30,000円
3,000株以上 30,000円 40,000円

有効期限が実質約6か月と短めです。3月末基準→同年7月贈呈→翌年1月末まで/9月末基準→翌年1月贈呈→同年7月末まで。また、券売機店舗では利用金額を指定できず、残高から優先的に適用されます。レジ店舗は1回の会計につきカード1枚まで(複数枚使う場合は会計を分ける)。

優待はリチャージ型のご優待カード(電子)で、①店舗用カード ②オンラインストアのECクーポン ③寄付(子ども食堂へのラーメン無償提供)から選べます。対象は一風堂、IPPUDO RAMEN EXPRESS、一風堂 KAY、名島亭、因幡うどん。「北海道ラーメン楓」「北海道ラーメン奏」「そば蔵」は対象外で、公式店舗PDFに「2025年7月1日より対象ブランドを変更」と明記されています。

出典:力の源ホールディングス「株主優待」

7位:テンアライド(8207)総合利回り6.64%

最低投資額 30,100円(100株)/年間優待 2,000円/年間配当 0円
優待利回り 6.64% + 配当利回り 0.00% = 総合利回り 6.64%

「旬鮮酒場 天狗」「炭火串焼 テング酒場」を運営しています。優待は3月末・9月末の年2回、1回1,000円分で年間2,000円。3万円ちょっとで始められるのが最大の魅力で、上位20社では関門海に次いで2番目に安い入口です。

公式に「1回のご利用金額の制限もございません」と明記されているのは好印象です。ただし店内飲食限定でテイクアウト・デリバリーは不可。有効期限は約8か月(3月末基準分は翌年2月末、9月末基準分は翌年8月末)です。

株数を増やすと効きます。500株で1回5,000円、1,000株で10,000円、1,500株で15,000円。1,500株以上を3回連続で保有すると18,000円(年36,000円)という長期優遇もありますが、100株保有者には長期優遇の恩恵がありません

出典:テンアライド「株主優待制度」

8位:伸和ホールディングス(7118)総合利回り6.23%(通常条件なら5.34%)

最低投資額 446,000円(100株)/年間優待 20,000円 → 24,000円(1年以上)/年間配当 3,800円
優待利回り 5.38% + 配当利回り 0.85% = 総合利回り 6.23%
長期保有の条件を満たさない場合は 5.34%

北海道を地盤に「炭火居酒屋 炎」「ホルモン一頭買い 牛乃家」「カレーハウス レッツゴーカレー」などを展開する会社です。2024年11月に上場したばかりで、優待も新しい制度です。

優待は3月末・9月末の年2回、1回10,000円分で年間20,000円。店舗ご利用券か自社オリジナル商品(ジンギスカンなど)を選べます(券は税込、商品は税別での表記)。株数別の区分がなく、100株でも1,000株でも同額という点はNATTY SWANKYと同じです。

受け取り方に注意点があります。公式に「対象株主様には、一律、上記(a)を発送させていただきます」とあり、何もしなければ店舗ご利用券が届きます。オリジナル商品が欲しい場合は、届いた券を返送期限内に同封の封筒で返送する必要があります。

2025年8月に長期保有優遇が新設されました。3月末・9月末の株主名簿に同一株主番号で連続3回以上、かつ各基準日で100株以上保有すると、1回10,000円→12,000円(年24,000円)になります。この記事は到達できる上限で並べているので、この年24,000円分で計算しました。買ってすぐなら年20,000円分で、通常条件の順位は11位相当です。

制度の変遷は、2024年11月に上場記念優待、12月に制度導入、2025年3月に基準日追加(年1回→年2回)、8月に長期保有優遇新設——と1年足らずで3回拡充しています。株主還元に前向きな姿勢がうかがえます。

ただし店舗は北海道と一部首都圏に集中しており、公式にも総店舗数の記載がありません。優待券の利用期限も公式ページには書かれておらず「ご案内書面をご確認ください」となっています。

出典:伸和ホールディングス「株主優待制度」長期保有株主優待制度の新設に関するお知らせ(2025年8月25日)

9位:ペッパーフードサービス(3053)総合利回り5.97%

最低投資額 101,000円(500株)/年間優待 6,000円/年間配当 0円
優待利回り 5.97% + 配当利回り 0.00% = 総合利回り 5.97%

この銘柄だけ、100株では優待がもらえません。公式の贈呈基準は「500株以上5,000株未満」からです。株価201円なので500株で100,500円。100株(20,100円)だけ買っても優待はゼロなので、ここは間違えないでください。

「いきなり!ステーキ」の運営会社です。優待は6月末・12月末の年2回、1回につきお食事券3,000円分(500円×6枚)または3,000円相当の自社商品。年間6,000円です。

会社は2025年3月に基準日を追加して年1回→年2回に増やしています(適時開示「株主優待制度の変更(基準日追加)に関するお知らせ」)。優待を強化している方向の会社です。

有効期限は約6か月(6月末基準は10月下旬発送→翌年4月末、12月末基準は4月下旬発送→10月末)。おつりは出ませんが、公式に「お食事券は肉マイレージ付与の対象」と明記されており、優待券で払っても肉マイレージが貯まるのは細かいながら嬉しい点です。

出典:ペッパーフードサービス「株主優待制度」

10位:うかい(7621)総合利回り5.71%

最低投資額 341,500円(100株)/年間優待 18,000円相当(うち食事券9,000円)/年間配当 1,500円
優待利回り 5.27% + 配当利回り 0.44% = 総合利回り 5.71%

「とうふ屋うかい」「うかい亭」などの高級和食・鉄板焼を展開しています。この銘柄だけ、優待が2種類あります。

  • ご優待券 3,000円×3枚=9,000円(うかいグループ店舗で使える)
  • 箱根ガラスの森 ご入場招待券 1,800円相当×5枚=9,000円相当

合計18,000円相当ですが、飲食に使えるのは9,000円分だけです。この記事では会社が金額を明示している優待券をすべて額面に含めて計算しましたが、「食事券だけで見ると優待利回り2.60%」という点は、順位を見るときに頭に入れておいてください。

有効期限が独特です。9月末基準で年1回、翌年1月1日〜2月末日の2か月間しか使えません。公式に「理由いかんにかかわらず、有効期間の延長・再発行はいたしません」と明記されています。おつりも出ません。3,000円券なので、単価の高いうかいの店ならほぼ問題ありませんが、期限の短さは要注意です。

対象は和食6店舗・洋食8店舗・物販3店舗の計17店舗。東京・神奈川に集中しています。株数を増やすと、300株で5枚、500株で7枚、1,000株で12枚、2,000株で22枚と大きく伸びます。

なお2025年度に制度が縮小しました。2024年度まではこれに加えて「箱根ガラスの森 ご優待券1,000円×6枚(6,000円分)」がありましたが、現行では消えています(その分うかい店舗のご優待券が増額)。

出典:うかい「株主優待」同 2024年度分

【11位〜15位】使いやすさで選ぶならこのあたり

11位:フジオフードグループ本社(2752)総合利回り5.49%

最低投資額 114,800円(100株)/年間優待 6,000円/年間配当 300円
優待利回り 5.23% + 配当利回り 0.26% = 総合利回り 5.49%

「まいどおおきに食堂」「串家物語」などを展開しています。優待は6月末・12月末の年2回、1回につき3,000円相当で年間6,000円。お食事券か自社関連商品を選べます

お食事券は当社グループ全店で利用可能(ドトールコーヒー堺市立総合医療センター店、東京 土山人、馳走 侘助を除く)。

受け取りかたが独特です。お申込書が先に届き、それを返送して初めて優待が発送されます。6月末権利分は8月にお申込書→11月頃発送、12月末権利分は1月末にお申込書→5月頃発送。返送を忘れると何ももらえません。権利確定から受け取りまで約5か月かかる点も含めて、手間はある方です。

株数別は100株・200株で3,000円相当×年2回、300株〜1,000株未満で6,000円相当×年2回、1,000株以上で12,000円相当×年2回。300株で優待額が倍になるので、増やすなら300株が効率的な区切りです。

出典:フジオフードグループ本社「株主優待制度」

12位:チムニー(3178)総合利回り5.44%

最低投資額 119,500円(100株)/年間優待 6,000円/年間配当 500円
優待利回り 5.02% + 配当利回り 0.42% = 総合利回り 5.44%

「はなの舞」「さかなや道場」「豊丸水産」など約30ブランド・368店舗を展開する居酒屋大手です。上位20社のなかで店舗数が2番目に多く、全国どこでも使いやすいのが強みです。

優待は3月末・9月末の年2回、1回3,000円分(500円×6枚)で年間6,000円。使い勝手の条件が公式に明記されており、その内容がかなり良好です。

  • 1回のお会計で何枚でも使える(枚数制限なし)
  • ランチ・テイクアウトでも使える
  • ただしおつりは出ない、他のクーポンとの併用は不可

2025年3月末基準分から紙の冊子を廃止し、デジタルクーポン化されました。公式は「贈呈基準や優待内容等その他の点につきましては変更ございません」と明記しています。有効期限は約5〜6か月と短めなので、そこだけ注意してください(2025年9月末確定分は2026年5月31日まで)。

株数別は「100株以上500株未満」と「500株以上」の2区分だけ。500株以上になると選択制になり、最大クーポン15,000円分になります。

出典:チムニー「株主優待制度のご案内と申込み方法について」(2025年12月4日)株主優待券の電子化に関するお知らせ(2025年3月5日)

13位:G-FACTORY(3474)総合利回り5.00%

最低投資額 60,000円(100株)/年間優待 3,000円/年間配当 0円
優待利回り 5.00% + 配当利回り 0.00% = 総合利回り 5.00%

うなぎの「宇奈とと」を中心に、飲食店の運営・支援を手がける会社です。優待は12月末基準の年1回、3,000円分の電子チケット

この銘柄の電子チケットは「残高繰越」ができます。公式に「残高がある場合には、次回にご利用いただけます」と明記されており、おつりが出ない紙券より圧倒的に使い切りやすい仕組みです。有効期限も約1年間(2025年12月末基準分は2026年4月1日〜2027年3月31日)と余裕があります。

注意点は、QRコードを読めるスマートフォンが必須で、ログインに株主番号と郵便番号が必要なこと。また公式には「100株以上=3,000円」の1区分しか記載がなく、株数を増やしても優待は増えないようです。長期保有優遇の記載もありません。

出典:G-FACTORY「株主様ご優待」

14位:光フードサービス(138A)総合利回り4.79%

最低投資額 309,000円(100株)/年間優待 10,000円/年間配当 4,800円
優待利回り 3.24% + 配当利回り 1.55% = 総合利回り 4.79%

名古屋を地盤に「立呑み焼きとん大黒」「立呑み魚椿」などを展開する会社です(2024年2月上場)。優待は5月末・11月末の年2回、1回5,000円相当(1,000円×5枚)で年間10,000円。

保有株数 1回あたり 年間
100〜299株 5,000円相当(1,000円×5枚) 10,000円
300〜499株 15,000円相当(1,000円×15枚) 30,000円
500株以上 25,000円相当(1,000円×25枚) 50,000円

300株で優待額が3倍という、株数の効きがかなり強い銘柄です。

注意点が2つあります。①有効期限が6か月と短い(5月末基準→同年9月〜翌年2月末、11月末基準→翌年3月〜8月末)。②ラーメン「金山家」は優待の対象外で、使えるのは「大黒」「大国」「魚椿」の指定店舗だけです。店舗は名古屋・愛知に集中しています。

制度自体が新しく、2025年11月末を初回基準日として開始、初回の案内は2026年2月発送予定です。優待は電子チケット(郵送された案内のQRコードをスマホで読み取り)ですが、スマホがない場合はQRを印刷した紙を持参すれば使えます

出典:光フードサービス「株主優待」株式情報

15位:クリエイト・レストランツ・ホールディングス(3387)総合利回り4.60%

最低投資額 76,100円(100株)/年間優待 3,000円/年間配当 500円
優待利回り 3.94% + 配当利回り 0.66% = 総合利回り 4.60%

上位20社で圧倒的に店舗数が多い銘柄です。公式の「数字で見るCRH」(2026年2月末時点)で国内1,068店舗・海外57店舗。磯丸水産、かごの屋、しゃぶ彩、モートンズなど26ブランドを展開しています。

優待は2月末・8月末の年2回、1回1,500円分で年間3,000円。利回りだけ見れば15位ですが、「どこでも使える」という一点で言えば全銘柄トップです。居酒屋・和食・洋食・中華・焼肉・ベーカリー・カフェと業態も幅広く、優待を使い切れずに腐らせるリスクが最も低い銘柄と言えます。

保有株数 1回あたり 年間
100株以上 1,500円分 3,000円
200株以上 3,000円分 6,000円
500株以上 6,000円分 12,000円
1,200株以上 10,000円分 20,000円
2,000株以上 14,000円分 28,000円

800株以上を同一株主番号で連続3回以上保有すると、各回2,000円分が追加されます(6,000株以上で+4,000円、12,000株以上で+6,000円、18,000株以上で+8,000円)。100株保有者は対象外です。

使い勝手は、専用アプリでも紙のままでも使える選択制。店内飲食と店頭テイクアウトで使え、おつりは出ません。有効期限は約6か月(2月末基準→同年11月末、8月末基準→翌年5月末)。一部の百貨店内テナントやSA/PA、ゴルフ場内(1人2,000円まで)など、例外が細かい点は事前に確認してください。

出典:クリエイト・レストランツHD「株主優待制度のご案内」数字で見るCRH

【16位〜20位】条件をよく見てから買いたい5社

16位:ゼネラル・オイスター(3224)総合利回り4.33%

最低投資額 695,000円(1,000株)/年間優待 20,000円相当/年間配当 10,000円
優待利回り 2.89% + 配当利回り 1.44% = 総合利回り 4.33%

この銘柄は1,000株(10単元)以上、しかも個人株主のみが対象です。最低投資額693,000円は上位20社で断トツに高く、100株では優待がもらえません。

オイスターバーを展開する会社です。優待は3月末・9月末の年2回、各10,000円相当のOPC(Oyster Piece Club)アプリ内ポイントで年間20,000円相当。1ポイント=1円で、ポイント決済なのでおつりの概念がなく、端数の取りこぼしがありません

ただし条件は厳しめです。

  • スマホでのアプリDL・登録が必須
  • 使えるのは直営30店舗のみ(FC3店舗と通販サイト「e-Oyster」は対象外)
  • 既存のOPCポイントとの合算不可
  • 公式サイト内で有効期限の記載が2通りあり、一致していません(優待ページは「最終利用日より1年間で失効」、規約PDFは「9月30日基準日→翌年3月31日まで」)

この会社は2024年8月に優待を廃止し、2025年12月に新設して復活させています。新設の開示では、前回廃止の理由が「前回の株主優待制度に起因するコスト負担が大きかったことが主な要因」と明かされ、今回は「カード発行コスト並びに送付手数料の削減等」で維持費用を削減した、と説明されています。初回基準日は2026年3月末で、まだ始まったばかりの制度です。

出典:ゼネラル・オイスター「株主優待情報」株主優待制度の新設に関するお知らせ(2025年12月10日)

17位:ライドオンエクスプレスホールディングス(6082)総合利回り4.06%

最低投資額 98,500円(100株)/年間優待 2,500円/年間配当 1,500円
優待利回り 2.54% + 配当利回り 1.52% = 総合利回り 4.06%

宅配寿司「銀のさら」、宅配御膳「釜寅」を運営しています。上位20社で唯一、店に行かずに使える優待です。優待は3月31日基準の年1回、2,500円券1枚、または「お米2kg」を選べます。

300株以上で2,500円券2枚(またはお米4kg)になりますが、300株以上の上位区分はありません

使い方の制約が細かいので、事前に確認してください。
1回の注文につき1枚、かつ1回の注文につき1ブランドのみ
おつりは出ない(2,500円未満の注文だと損)
半券が切り離された券は無効
お盆(2026年8月13〜16日)と年末年始(2026年12月25日〜2027年1月4日)は利用不可
・公式ページに有効期限の具体的な日付が記載されていません

一方で、他のサービス券と併用でき、株主本人以外(家族・友人)も使えます。宅配なので「近くに店舗がない」問題が起きにくいのも、地方在住の方には利点です。

出典:ライドオンエクスプレスHD「株主優待」

18位:ジェイグループホールディングス(3063)総合利回り3.93%

最低投資額 114,600円(100株)/年間優待 4,000円/年間配当 500円
優待利回り 3.49% + 配当利回り 0.44% = 総合利回り 3.93%

名古屋を地盤に「芋蔵」「猿Cafe/CAZAN珈琲店」など多業態を展開しています。優待は2月末・8月末の年2回、1回2,000円分(1,000円券×2枚)で年間4,000円。

有効期限が1年間と長く、公式店舗検索で確認したところ全102店舗中99店舗で優待券が使えます(2026年9月11日時点)。全営業日・全営業時間で利用できるのも使いやすい点です。おつりは出ません。

2026年8月末基準から優待が大幅に拡充されました。300株・500株の区分が新設され、600株が8,000円→15,000円、1,000株が12,000円→25,000円と倍増しています(いずれも1回あたり)。ただし100株の2,000円は据え置きなので、100株保有者にとってのメリットはありません。株数を増やす前提なら魅力的な制度変更です。

保有株数 1回あたり 年間
100株以上 2,000円 4,000円
200株以上 4,000円 8,000円
300株以上(新設) 7,000円 14,000円
500株以上(新設) 13,000円 26,000円
600株以上 15,000円 30,000円
1,000株以上 25,000円 50,000円

出典:ジェイグループHD「株主優待」

19位:きちりホールディングス(3082)総合利回り3.83%

最低投資額 97,800円(100株)/年間優待 3,000円/年間配当 750円
優待利回り 3.07% + 配当利回り 0.77% = 総合利回り 3.83%

「KICHIRI」「いしがまやハンバーグ」「福栄組合」など多ブランドを展開しています。優待は6月末・12月末の年2回、1,500円券1枚ずつで年間3,000円。

使い勝手の条件は上位20社でもトップクラスです。
1回の会計で何枚でも使える(枚数制限なし)
他の割引券・割引プランと併用できる(併用可はかなり珍しい)
利用制限日がない(公式Q&Aで明記)
有効期限が約1年(12月末基準→翌々年3月末、6月末基準→翌年9月末)

弱点は店内飲食限定で、デリバリー・テイクアウトの事前決済・ネット販売では使えないこと。また1,500円の紙券でおつりが出ません

株数別は100〜500株未満が年2枚(3,000円)、500〜1,000株未満が年12枚(18,000円)、1,000株以上が年26枚(39,000円)。500株で一気に6倍という強い段差があります。1年以上継続して500株以上保有すると各基準日に1枚(1,000株以上なら2枚)追加されますが、100株区分は長期優遇の対象外です。

出典:きちりホールディングス「株主優待」継続保有株主優遇制度

20位:SAKIGAKE ホールディングス(5891)総合利回り3.75%

最低投資額 168,100円(100株)/年間優待 4,000円/年間配当 2,300円
優待利回り 2.38% + 配当利回り 1.37% = 総合利回り 3.75%

「ラーメン魁力屋」を展開する会社です。2026年9月1日に優待制度が大きく変わったばかりで、この記事のなかでは最も新しい内容になります。

変更前と変更後で、ここまで違います。
2026年8月31日まで――100株以上に一律1,000円相当の優待券1枚(年2回で2,000円)
2026年9月1日以降――100株以上300株未満で2,000円相当(500円×4枚)、年2回で4,000円。さらに「つけ麺専門店 三田製麺所」が対象店舗に追加

優待額が倍になり、使える店も増えました。この記事の20社のなかでは、直近でいちばん大きく拡充された銘柄です。

保有株数 1回あたり 年間
100〜299株 2,000円相当(500円×4枚) 4,000円
300〜499株 4,000円相当(500円×8枚) 8,000円
500株以上 6,000円相当(500円×12枚) 12,000円

優待の権利確定は6月末・12月末の年2回です(配当の権利確定は12月の年1回なので、月がずれる点に注意してください)。

使い勝手の条件は、20社のなかでもトップクラスです。公式に次のように明記されています。
100円割引券、その他のクーポン券と併用できます(併用可はかなり珍しい)
1回のご利用枚数の制限はございません
店頭でのテイクアウトメニューでもご利用いただけます

弱点は有効期限が6か月と短いこと(6月末基準→9月贈呈→翌年3月31日まで、12月末基準→3月贈呈→9月30日まで)。またUberEatsなどのデリバリーでは使えず、500円未満の差額が出てもおつりは出ません。電子チケットなのでスマートフォンが必要です。

出典:SAKIGAKE ホールディングス「株式について(株主優待)」

利回りでは分からない「使い切れるかどうか」比較

ここでは有効期限・おつり・テイクアウト可否・電子/紙・使える店の広さを並べました。公式サイトに記載がないものは「記載なし」としています。

順位 銘柄 有効期限 おつり テイクアウト 形式 使える店
1 KOZO HD 約10.5か月 記載なし 記載なし アプリ 約120〜300店舗
2 関門海 記載なし
(12/1〜1月中旬は利用不可)
× お取り寄せのみ 玄品 国内約64店舗
4,000円以上のコース限定
3 NATTY SWANKY 約15か月 ×(現金併用可) 電子 ダンダダン 直営97店舗
4 大庄 12か月 × 記載なし グループ304店舗
5 一家HD 約1年強 1円単位で利用可 一部可 電子 6ブランド
(12月は利用不可)
6 力の源HD 約6か月 ×(レジ店舗は金額指定可) 記載なし 電子カード 一風堂ほか
楓・奏・そば蔵は対象外
7 テンアライド 約8か月 記載なし × 記載なし 天狗ほか8ブランド
8 伸和HD 記載なし 記載なし 記載なし 記載なし 北海道中心
9 ペッパーフード 約6か月 × 記載なし いきなり!ステーキ ほか
10 うかい 1/1〜2月末の2か月 × ×(EC不可) 17店舗(東京・神奈川中心)
11 フジオフード 記載なし 記載なし 記載なし 記載なし グループ全店(3店舗除く)
12 チムニー 約5〜6か月 × ○(ランチも可) 電子 368店舗・約30ブランド
13 G-FACTORY 約1年 残高繰越可 記載なし 電子 宇奈とと ほか
14 光フードサービス 6か月 記載なし 記載なし 電子 大黒・大国・魚椿
金山家は対象外
15 クリレスHD 約6か月 × アプリ/紙 選択 国内1,068店舗・26ブランド
16 ゼネラル・オイスター 記載が不一致 ポイントのため対象外 記載なし(EC不可) アプリ 直営30店舗のみ
17 ライドオンEXP 記載なし × 宅配専用
(1注文1枚・1ブランド)
銀のさら・釜寅
18 ジェイグループHD 1年 × 記載なし 102店舗中99店舗
19 きちりHD 約1年 ×(枚数無制限・他割引と併用可) × 約121店舗
20 SAKIGAKE HD 6か月 ×(枚数無制限・他クーポンと併用可) 電子 ラーメン魁力屋・三田製麺所

使い切りやすさで選ぶなら、この3社です。
クリエイト・レストランツHD(15位)――対象店舗の数が20社のなかで突出しています。「どこかで必ず使える」という安心感は全銘柄で一番
NATTY SWANKY(3位)――有効期限15か月、現金併用可、テイクアウト可。利回り7.73%と使い勝手を両立している唯一の上位銘柄
一家HD(5位)――電子チケットが1円単位で使えるため、額面をムダなく消化できる

きちりHD(19位)とSAKIGAKE HD(20位)は、利回りこそ下位ですが「1回の会計で何枚でも使えて、他の割引券と併用できる」という、他社にはほとんどない条件が公式に明記されています。枚数を気にせず使いたい人には向きます。

逆に期限で苦労しそうなのは、うかい(有効期間が年2か月だけ)と、力の源HD・光フードサービス・ペッパーフード・SAKIGAKE HD(いずれも約6か月)です。

通常条件だと、順位はこう変わる

この記事の順位は長期保有の優遇を使い切った数字です。では買ってすぐならどうなるか。最低株数のまま額面が増えるのは、20社中2社だけです。

銘柄 通常 長期保有あり 順位の動き 長期の条件
力の源HD(3561) 4.32% 7.02% 16位 → 6位 1年以上
(基準日に同一株主番号で3回連続)
伸和HD(7118) 5.34% 6.23% 11位 → 8位 1年以上
(同一株主番号で連続3回以上)
そのほか18社 変わらず 増額なし、または加算に株数の上積みが必要

この表から読み取れることが3つあります。
外食は「長く持つほど増える」タイプがとても少ないカテゴリです。20社のうち18社は、買ってすぐでも1年後でも額面が同じ
そのかわり、当たったときの伸びは大きい。力の源HDは1年で額面が倍(年4,000円→8,000円)になり、16位から6位まで上がります
買ってすぐの数字で選ぶなら、上位5社は変わりません。KOZO HD・関門海・NATTY SWANKY・大庄・一家HDの順で、6位はテンアライド(6.64%)になります

次の3社にも長期保有優遇はありますが、いずれも「株数の条件」があるため、最低株数の保有者は対象外です。この記事の順位にも反映していません。

  • テンアライド(8207):1,500株以上を連続3回以上で15,000円→18,000円(1回あたり)
  • クリエイト・レストランツHD(3387):800株以上を連続3回以上で各回+2,000円分
  • きちりHD(3082):1年以上かつ500株以上で各回+1枚(1,000株以上なら+2枚)

「1年以上」の意味と、共通の落とし穴を確認しておきます。各社の継続保有条件は、いずれも「同一株主番号で基準日に3回連続して記載されること」と定義されています。基準日が年2回ある会社なら実際には約1年間持ち続けることになり、「1年後に買えばいい」ではありません。

もう一点、力の源HD・伸和HD・テンアライドはいずれも公式に「同一株主番号で」と明記しています。貸株サービスを使っていると株主番号が変わり、優遇の対象から外れることがあるため、長期優遇を狙うなら貸株の設定を事前に確認してください。

【番外編】優待の額面が「円」で決まっていない銘柄

マクドナルドや松屋のように「商品の引換券」や「割引率」で提供される優待は、金額を一つに決められないため、本編のランキングには入れませんでした。ガーデンのように「額面のある選択肢が、その会社の飲食店では使えない」ケースも同じ扱いです。ただし人気の高い銘柄が多いので、条件だけ整理しておきます。

銘柄 最低投資額 配当利回り 優待の中身 継続保有の条件
日本マクドナルドHD(2702) 803,000円 0.80% バーガー類・サイドメニュー・ドリンクの引換券が6枚ずつで1冊(計18枚)を年2冊 1年以上必須
松屋フーズHD(9887) 524,000円 0.50% 松屋・松のやのお食事引換券10枚(年1回) 1年以上必須
3年以上で12枚
サンマルクHD(3395) 244,100円 2.21% ほぼ全店20%割引カード(すし処函館市場のみ10%)。期間中は何度でも利用可 現在は不要
2027年3月末基準日から半年以上必須
ガーデン(274A)
壱角家・山下本気うどん
224,100円 4.02% お食事1品無料券デジタルギフト®のどちらか一方。100株で1枚/1,000円分(各回) 半年以上で2枚/2,000円分
オンザページ(9160) 33,000円 0.00% 特選ギフト(食品2,000円相当)+ブロスダイニング20%割引券2枚 3年以上で割引券4枚

マクドナルド(2702)は「1年以上保有」が必須

優待の中身は「バーガー類、サイドメニュー、ドリンクのお引換券が6枚ずつで1冊」。100〜299株で1冊、300〜499株で3冊、500株以上で5冊を、6月末・12月末の年2回もらえます。

公式の継続保有の定義は「6月30日および12月31日現在の当社株主名簿に、同一株主番号で3回以上連続して100株以上の保有が記載または記録されている株主様」。つまり買ってすぐの権利確定日では優待がもらえません。ここを誤解して「権利確定日だけ持てばいい」と考えると、1年間まるまる空振りします。

またデリバリーサービス、モバイルオーダー、セルフオーダーキオスクでは使えません。レジのカウンターで使う必要があります。

松屋フーズHD(9887)も「1年以上保有」が必須

優待券1枚につき松屋・松のや(および両社を主業態とする複合店舗)のメニューから1品と交換できます。年1回・3月末基準で、1年以上継続保有で10枚、3年以上で12枚。有効期間は12か月(翌年6月末まで)です。

使えるメニューの範囲は広く、牛めし・丼・カレーは各種サイズOK、定食のライスもサイズ変更可、お持ち帰りにも使えます(一部のトリプル系メニューと弁当まとめ買いセットを除く)。ドライブスルーでも使えますが、松弁ネット・モバイルオーダー・松弁デリバリーでは使えません

優待券10枚(または12枚)を返送すると「弊社製品詰め合わせセット」(牛めしの具4パック、豚めしの具3パック、オリジナルカレーの具2パック、「六厘舎」つけめん1食など)と交換することもできます。

サンマルクHD(3395)は「20%割引カード」

ベーカリーレストラン・サンマルク、サンマルクカフェ、鎌倉パスタなど約28業態で20%割引(すし処函館市場のみ10%)。有効期間(毎年7月1日〜翌年6月30日)中は何度でも使えます。使えば使うほど得になるタイプなので、額面での比較にはなじみません。

2026年8月5日に制度変更が発表されており、①M&Aで子会社化した3社(La Madrague、京都勝牛、牛かつもと村)の店舗を割引率10%で対象に追加、②2027年3月31日基準日から半年以上の継続保有要件を導入——拡充と条件厳格化が同時に行われます。

ガーデン(274A)は、どちらの選択肢も条件に当てはまらない

家系ラーメン「壱角家」とうどん「山下本気うどん」を展開する会社です(2024年上場)。配当利回りが4.02%と高く、外食株のなかでは目立つ水準なので、優待とあわせて上位に来そうに見えます。

ところが優待の中身を見ると、この記事の物差しには乗りません。優待は「お食事1品無料券」か「デジタルギフト®」のどちらか一方を選ぶ形式で、公式に「お食事券とデジタルギフト®の重複付与や、贈呈品の混合はいたしかねます」と明記されています。

保有株数 優待品(どちらか一方) 保有半年未満(1回) 保有半年以上(1回)
100株以上 お食事1品無料券 1枚 2枚
デジタルギフト® 1,000円分 2,000円分
200株以上 お食事1品無料券 2枚 3枚
デジタルギフト® 2,000円分 3,000円分
400株以上 お食事1品無料券 3枚 5枚
デジタルギフト® 3,000円分 5,000円分

2つの選択肢が、それぞれ別の理由で条件から外れます。
お食事1品無料券――壱角家と山下本気うどんで使えますが、額面がありません。何を頼むかで価値が変わるので、他社のお食事券と同じ物差しでは比べられません
デジタルギフト®――こちらは1,000円分と金額が決まっていますが、壱角家や山下本気うどんで使う券ではありません。Amazonギフトカード、PayPay、楽天ポイントなどに交換する汎用のギフトサービスです

つまり「その会社の飲食店で使えるほうは額面がなく、額面があるほうはその会社の飲食店では使えない」。どちらもこの記事の対象条件を満たさないため、本編のランキングからは外しました。

なお制度自体は2025年2月の新設で、2026年4月14日の「株主優待制度の拡充に関するお知らせ」で拡充され、2026年8月末を基準日とする分から上表の内容が適用されています。半年以上の保有で枚数・金額が倍になる点は、達成しやすい優遇です。公式には有効期限・おつり・利用枚数制限の記載がありません。

出典:ガーデン「株主還元(株主優待制度)」株式基本情報デジタルギフト®「株主優待ギフト」

出典:日本マクドナルドHD「株主優待・配当金」松屋フーズHD「株主優待制度」サンマルクHD「株主優待制度について」同「株主優待制度の拡充と条件変更について」(2026年8月5日)ガーデン「株主還元」

上位20社に入らなかった、名前の知られた外食銘柄

「あの有名チェーンは?」という疑問に答えておきます。額面が円で決まっているのに20位(3.75%)に届かなかった銘柄です。

銘柄 最低投資額 総合利回り ひとこと
カッパ・クリエイト(7421)
かっぱ寿司
160,500円 3.70% 優待ポイント。配当は無配
王将フードサービス(9936)
餃子の王将
292,700円 3.60% 優待は電子チケット化済み
バルニバービ(3418) 104,500円 3.57% 電子チケット。年1回(7月末基準)
鳥貴族HD(3193) 135,900円 2.42% 優待0.73%+配当1.69%
物語コーポレーション(3097)
焼肉きんぐ・丸源ラーメン
552,000円 2.10% 年7,000円相当。2025年12月末基準日から半年以上の継続保有が必須に
すかいらーくHD(3197)
ガスト・バーミヤン
330,100円 2.03% 年4,000円。1円単位で割引でき、使い勝手は全銘柄トップクラス
リンガーハット(8200) 230,700円 1.98% 優待1.42%+配当0.56%
吉野家HD(9861) 379,000円 1.63% 優待1.05%+配当0.58%
くら寿司(2695) 167,500円 1.49% 2024年に一度廃止を発表、2か月後に撤回(後述)
ゼンショーHD(7550)
すき家・はま寿司
1,123,500円 0.88% 最低投資額が100万円超で利回りは伸びにくい

出典:株価・利回りはみんかぶ(2026年9月11日時点)。すかいらーくHD・物語コーポレーションの優待金額は各社公式で確認。

利回りが低い=ダメ、ではありません。すかいらーくHDの優待券は税込価格から額面の範囲で1円単位で割引されるため、額面を1円も無駄にせず使い切れます。ガスト・バーミヤン・しゃぶ葉など16ブランドで使え、店舗数も膨大です。「年4,000円分を確実に使い切れる」ことの価値は、利回り1.99%という数字には表れません。

優待は突然なくなる:2024〜2026年の廃止・改悪の実例

この記事でいちばん伝えたいのはここです。株主優待は会社が一方的にやめられます。外食企業に限っても、直近3年で次のような廃止が実際に起きています(いずれも適時開示の原本で確認)。

会社(コード) 開示日 理由の類型 その後
サイゼリヤ(7581) 2024年7月10日 公平性+配当への一本化 復活なし。IRサイトに優待ページが存在しない
日本KFC HD(9873) 2024年5月20日 TOBによる非公開化 上場廃止
ゼネラル・オイスター(3224) 2024年8月28日 公平性+財務体質の強化 2025年12月10日に新設して復活
くら寿司(2695) 2024年12月11日 公平性+配当への一本化 約2か月後(2025年2月19日)に再導入を発表
DDグループ(3073) 2025年7月14日 TOB(配当も無配へ修正)
SFP HD(3198)
磯丸水産・鳥良商店
2026年4月14日 クリレスHDへの吸収合併 2026年2月28日権利確定分で終了
海帆(3133)
昭和食堂ほか
2026年5月15日 業績悪化・コスト削減 2026年3月末基準日分で終了

廃止理由は大きく3パターン

実際の開示文からそのまま引用します。

①「株主間の公平性」を理由に、配当へ一本化するパターン

株主の皆様への公平な利益還元のあり方という観点から、慎重に協議した結果、配当による利益還元に集約することが適切であると判断し、株主優待制度を廃止することといたしました。
――サイゼリヤ「株主優待制度の廃止に関するお知らせ」(2024年7月10日)

これが最も典型的な文言です。くら寿司の廃止開示もほぼ同じ表現でした。業績が悪いから廃止するとは限らない——むしろ「還元方針の転換」として、好業績の会社でも起こりえます。

②業績悪化・コスト削減が理由のパターン

主たる事業における競争環境の激化やインフレによる原材料の高騰ならびに人件費の高止まりから、当社の飲食部門における収益性は大きく変化をしており…当社は本決算において大きな経常損失を計上しており、一時的なコスト削減が急務となっております。
――海帆「株主優待制度の廃止に関するお知らせ」(2026年5月15日)

外食特有の事情です。配当を出していない会社は、業績が悪化したときに削れるものが優待しかありません。冒頭で挙げた「配当ゼロ・優待だけ」の銘柄ほど、この理由での廃止には弱いことになります。

③TOB・非公開化・合併に伴うパターン

日本KFC・DDグループ・SFP HDがこれです。会社の実力とは関係なく、資本イベントの副産物として機械的に廃止されます。予測がほぼ不可能な分、いちばん厄介です。

一方で「廃止が撤回される」こともあります。
くら寿司は2024年12月11日に廃止を発表しましたが、「多くの株主様から株主優待制度の再開等のご意見やご要望を頂戴」したとして、約2か月後の2025年2月19日に再導入を発表。結果的に空白期間は生じませんでした
ゼネラル・オイスターは2024年8月に廃止し、2025年12月に新設。新設の開示で「前回の株主優待制度に起因するコスト負担が大きかったことが主な要因」と、廃止の真因がコストだったことを事後的に明かしています

改悪だけでなく「拡充」も起きている

公平のために書いておくと、この1〜2年は拡充のほうが目立ちます

  • ジェイグループHD(3063):2026年8月末基準から、300株・500株区分を新設。1,000株は年24,000円→年50,000円へ倍増
  • ガーデン(274A):2026年4月14日に拡充を開示。2026年8月末基準から新条件を適用
  • 伸和HD(7118):2025年3月に年1回→年2回、2025年8月に長期保有優遇を新設
  • ペッパーフードサービス(3053):2025年3月に基準日を追加して年1回→年2回に
  • サンマルクHD(3395):2026年8月に対象ブランド拡大(同時に継続保有要件を導入)

また電子化が急速に進んでいます。チムニー(2025年3月末分から)、すかいらーくHD(2025年9月発送分から)、物語コーポレーション(2026年3月発送分から)、テンアライド(電子化予定)など。「スマホがないと使えない優待」が増えている点は、贈る相手や親世代のことを考えるなら押さえておくべき変化です。

買う時期の話:権利付最終日と、20社の権利確定月

権利確定日ではなく「権利付最終日」に持っている必要がある

「3月末が権利確定月」の銘柄は、3月31日に買えばいいわけではありません。権利付最終日(権利確定日の2営業日前)の取引終了時点で株主名簿に載る必要があります。1日勘違いすると優待はゼロです。

たとえば2026年9月末が基準日の銘柄なら、9月30日(水)の2営業日前にあたる9月28日(月)の取引終了時点で持っていることが条件になります。逆にいえば、翌9月29日(火)に売ってしまっても優待と配当は受け取れます。

20社の権利確定月カレンダー

「いつ買えばいいか」を考えるには、各社の基準日を月ごとに並べてみるのが早道です。上位20社の優待の権利確定月をまとめました(各社IRページで確認)。

権利確定月 該当する銘柄(本文の順位) 社数
1月末 NATTY SWANKY HD(3位) 1
2月末 大庄(4位)/クリレスHD(15位)/ジェイグループHD(18位) 3
3月末 関門海(2位)/一家HD(5位)/力の源HD(6位)/テンアライド(7位)/伸和HD(8位)/チムニー(12位)/ゼネラル・オイスター(16位)/ライドオンEXP(17位) 8
5月末 光フードサービス(14位) 1
6月末 ペッパーフードサービス(9位)/フジオフード(11位)/きちりHD(19位)/SAKIGAKE HD(20位) 4
7月末 NATTY SWANKY HD(3位) 1
8月末 大庄(4位)/クリレスHD(15位)/ジェイグループHD(18位) 3
9月末 関門海(2位)/一家HD(5位)/力の源HD(6位)/テンアライド(7位)/伸和HD(8位)/うかい(10位)/チムニー(12位)/ゼネラル・オイスター(16位) 8
11月末 光フードサービス(14位) 1
12月末 KOZO HD(1位)/ペッパーフードサービス(9位)/フジオフード(11位)/G-FACTORY(13位)/きちりHD(19位)/SAKIGAKE HD(20位) 6

このカレンダーから分かること
3月末と9月末がそれぞれ8社で最多です。どちらかが基準日になっている銘柄は20社中9社あり、この2か月にまとめて資金が必要になります
年1回しか基準日がないのは4社――KOZO HD(12月末)、うかい(9月末)、G-FACTORY(12月末)、ライドオンEXP(3月末)。残る16社は年2回あるので、1回見送っても約半年後にもう一度チャンスがあります
1月末・7月末に基準日があるのはNATTY SWANKY HDだけです。他社と時期が重ならないので、同じ資金を順番に回していく買い方とは相性がいい位置にあります

今回の対象から外した銘柄と、その理由

「食事券」カテゴリの上位には、外食企業以外も多く含まれます。透明性のために、除外した主な銘柄と理由を書いておきます。

柿安本店(2294)について補足します。総合利回りは3.83%で、数字だけなら20位圏に入ります。ただし本業は精肉・惣菜・和菓子の食品小売で、レストランは事業の一部門です。優待の「株主ご優待利用券」も公式に「レストラン・お惣菜・和菓子取り扱い店舗でご利用いただけます」とあり、飲食店専用の券ではありません。この記事は外食企業のお食事券に絞っているため、対象から外しています。

銘柄 本業 除外理由
一蔵(6186) 着物の販売・レンタル 外食企業ではないため。優待に食事券が含まれていても、本業が飲食でない会社は今回の対象外としました
第一興商(7458) カラオケ(ビッグエコー)
TKP(3479) 貸会議室
AOKI HD(8214) 紳士服
サン・ライフHD(7040) 冠婚葬祭
三井松島HD(1518) 商社・エネルギー
マースグループHD(6419) アミューズメント機器
スターゼン(8043) 食肉卸
柿安本店(2294) 精肉・惣菜・和菓子の食品小売
(レストランは一部門)
中西製作所(5941) 厨房機器 優待が「マックカード」で、自社の飲食店で使う券ではないため
オンザページ(9160) ブライダル 優待の主体が20%割引券のため番外編へ

よくある質問

Q. 総合利回りが一番高いKOZOホールディングスを買えばいいのですか?

A. 利回りの数字だけを見ればそうなりますが、実態は「2,000円の投資に対して年500円相当のアプリクーポン」です。金額そのものが小さく、会社は2019年に一度優待を廃止し2022年に再新設、2023年には基準日を変更しています。制度が安定していない点も含めて判断してください。

Q. 100株買えば必ず優待がもらえますか?

A. いいえ。この記事の20社のうち、ペッパーフードサービス(3053)は500株以上、ゼネラル・オイスター(3224)は1,000株以上が条件です。またマクドナルド・松屋フーズは100株でも「1年以上の継続保有」がないともらえません。

Q. 優待券におつりは出ますか?

A. ほとんどの銘柄で出ません。例外的に使いやすいのは、一家HD(電子チケットが1円単位で利用可)、G-FACTORY(残高を次回に繰り越せる)、ゼネラル・オイスター(ポイント制)、すかいらーくHD(税込価格から1円単位で割引)です。NATTY SWANKYはおつりは出ませんが現金との併用ができます。

Q. 優待券の有効期限が一番長いのはどこですか?

A. 公式に期限が明記されている銘柄では、NATTY SWANKY HD(7674)の約15か月が最長です。次いで大庄(12か月)、ジェイグループHD(1年)、きちりHD(約1年)、一家HD(約1年強)、G-FACTORY(約1年)。逆に最も短いのはうかい(7621)で、1月1日〜2月末日の2か月間しか使えません。

Q. 権利が確定してから、優待が実際に届くまでどれくらいかかりますか?

A. 3〜5か月が目安です。この20社では、SAKIGAKE HD(6月末基準→9月贈呈)とG-FACTORY(12月末基準→翌年4月1日から利用可)が約3か月、力の源HD(3月末基準→同年7月贈呈)とペッパーフードサービス(6月末基準→10月下旬発送)が約4か月。いちばん長いのはフジオフードグループ本社で、6月末権利分は8月に届くお申込書を返送してから11月頃の発送——約5か月かかります。権利を取った月にすぐ届くわけではない、という点は買う前に知っておくと安心です。

Q. 長期保有すると優待が増えるのはどの銘柄ですか?

A. 最低株数のままで増えるのは2社です。力の源HD(1年以上で年4,000円→8,000円)、伸和HD(1年以上で年20,000円→24,000円)。テンアライド・クリエイト・レストランツHD・きちりHDにも長期優遇はありますが、それぞれ1,500株・800株・500株以上という株数条件があります。この記事の順位は、最低株数のまま到達できるこの2社の優遇を使い切った数字で並べていて、通常条件の数字も表に併記しています。

Q. 優待と配当で、権利確定月が違う銘柄はありますか?

A. あります。SAKIGAKE HD(5891)は優待が6月末・12月末の年2回なのに対し、配当の権利確定は12月末の年1回です。6月末だけを狙って買うと、優待は届きますが配当はありません。20社を一社ずつ確認したかぎり、優待と配当で月がずれているのはSAKIGAKE HDだけでした。

Q. なぜマクドナルドがランキングに入っていないのですか?

A. 優待が「バーガー類・サイドメニュー・ドリンクの引換券」で、金額(円)が決まっていないためです。どのメニューと交換するかで価値が変わるため、他社と同じ物差しで利回りを計算できません。同じ理由で松屋フーズ(引換券)とサンマルクHD(20%割引カード)も番外編にしています。

まとめ

2026年9月11日時点で、その会社の飲食店で使えて額面が円で決まっているお食事券がもらえる銘柄を、年間優待額面+年間配当÷最低投資金額で並べ直した結果です。

目的別に選ぶなら
とにかく数字が高いもの:KOZO HD(25.00%)、関門海(18.18%)。ただし前者は金額が小さく、後者は4,000円以上のコース限定
投資額と優待額のバランス:一家HD(7万円で年5,000円・7.08%)、テンアライド(3万円で年2,000円・6.64%)
優待の絶対額が大きい:NATTY SWANKY・伸和HD(ともに年20,000円)
使い切れる安心感:クリエイト・レストランツHD、チムニー
長期保有で伸びる:力の源HD(1年で4.32%→7.02%・16位→6位)、伸和HD(1年で5.34%→6.23%・11位→8位)。この2社以外は、持っている期間で額面が変わりません

順位は長期保有の優遇を使い切った場合の数字です。外食は長期優遇そのものが少ないカテゴリで、最低株数のまま増えるのは力の源HDと伸和HDの2社だけ。買ってすぐの数字で選ぶ場合の順位も、表の「通常」列に併記しています。

数字で候補を絞ったら、次は「使い切れるかどうか」の比較表で有効期限と対象店舗を見て、最後に権利確定月のカレンダーでいつ買えばいいかを確かめる——この3ステップが、この記事のいちばん使いやすい読み方だと思います。

出典

優待の内容・条件は、以下の各社公式ページおよび適時開示で確認しました(2026年9月11日時点)。株価・会社予想1株配当はみんかぶ。利回りは、これらの数値をもとに筆者が計算しています。

KOZO HD
関門海
NATTY SWANKY HD
一家HD
大庄
テンアライド
ペッパーフードサービス
うかい
伸和HD
フジオフードグループ本社
チムニー
G-FACTORY
ガーデン
光フードサービス
クリエイト・レストランツHD
ゼネラル・オイスター
ジェイグループHD
力の源HD
ライドオンエクスプレスHD
きちりHD
SAKIGAKE HD
日本マクドナルドHD
松屋フーズHD
サンマルクHD
すかいらーくHD

廃止・改悪の開示(適時開示原本):
サイゼリヤ(2024年7月10日)
日本KFC HD(2024年5月20日)
ゼネラル・オイスター 廃止(2024年8月28日)
同 新設(2025年12月10日)
くら寿司 廃止(2024年12月11日)
同 再導入(2025年2月19日)
DDグループ(2025年7月14日)
SFP HD(2026年4月14日)
海帆(2026年5月15日)

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